先代旧事本紀

先代旧事本紀とは、

 『先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)』は、物部氏を中心とした神話・伝承・系譜・歴史・氏族を記述する文書。「現在我々が見ている文書の姿」が形成されたのは十世紀頃と見られます(巻一末尾に「延喜式に云く」、巻十に「弘仁十年」の年号が見られるなど)が、その編纂者は不明。ただ、その際に古く(つまり聖徳太子の頃)からある「原史料」を元に編集された可能性は排除できない。記紀には見られない「古い痕跡」を記述の中に残すからです。

このサイトでは「天理図書館本」(奥書に「書写畢、兼頼、貞永元」などとある。貞永元年=西暦1232年)を底本とし、「寛永二十一年の版本」を校勘の参考としました。底本の記載を尊重して、なるべく変更はしない方針です。そのため、通説とは異なる表記となっているものもあります(例えば通例「屯田」とされるものを「長田」と記す、など)。ただし、不足のフォントは異体字を使うなど、一部に修正を施しています。句読点などの挿入・レイアウト・装飾などは、このサイトが設定したものです。

底本自体にも「重複、誤挿入、明らかな誤写」などが存在しており、またこのサイトでの転写時のミスもありえるので、研究等で利用される際は「このサイトのデータは参考程度として」、充分にチェックをお願いします。

目次

先代旧事本紀 一巻
「神代系紀」「陰陽本紀」=天地開闢、イザナギ神話など。
先代旧事本紀 二巻
「神祇本紀」=天照大神、ウケイ神話、宗像三女神、スサノオ追放など。
先代旧事本紀 三巻
「天神本紀」=ニギハヤヒ神話、物部二十五部、出雲の国譲りなど。
先代旧事本紀 四巻
「地祇本紀(地神本紀とも)」=ヤマタノオロチ、大己貴神、稲羽の白うさぎ、出雲神話など。
先代旧事本紀 五巻
「天孫本紀(皇孫本紀とも)」=ニギハヤヒ、ウマシマジ、物部氏、尾張氏の系譜など。
先代旧事本紀 六巻
「皇孫本紀(天孫本紀とも)」/天孫降臨、海幸彦・山幸彦、神武東征、長髄彦など。
先代旧事本紀 七巻
「天皇本紀」=神武天皇から神功皇后まで。
先代旧事本紀 八巻
「神皇本紀」=応神天皇から武烈天皇まで。
先代旧事本紀 九巻
「帝皇本紀」=継体天皇から推古天皇まで。
先代旧事本紀 十巻
「国造本紀」=国造144国、列島各地の国造の祖先伝承など。